2010/08/15 [22:48] (Sun)
65回目の、終わりの日。
送り火を焚きながら、赤く染まる空を見上げた。
いつもとかわることなく、一日が終わった。
何も変わらず、終わった。
日は落ち、夜が来る。
灰の中で燃え続ける残り火は闇夜に紅く映えた。
終わりの日だけれども
もう、考えていたいと思わなくなった。
かわりに、わからなくなるまで、覚えておこうと思った。
それくらいしか、出来ないと気付いたからだ。
いつか夢で見た、灰の街。
それを、現にだけはしたくないと。
夢だったはずなのに
あの痛みを
あの嘆きを
あの叫びを
あの焔の熱を
誰かを探し、歩き続けた灰の街を
私は、まだ覚えている。
未だ過去となれずに燻ぶり続ける火種たちは
いくら呑み込もうとも、口を塞ごうとも
唇を焼けただれさせ憎しみを、吐き出し続けさせる。
送り火を焚きながら、赤く染まる空を見上げた。
いつもとかわることなく、一日が終わった。
何も変わらず、終わった。
日は落ち、夜が来る。
灰の中で燃え続ける残り火は闇夜に紅く映えた。
終わりの日だけれども
もう、考えていたいと思わなくなった。
かわりに、わからなくなるまで、覚えておこうと思った。
それくらいしか、出来ないと気付いたからだ。
いつか夢で見た、灰の街。
それを、現にだけはしたくないと。
夢だったはずなのに
あの痛みを
あの嘆きを
あの叫びを
あの焔の熱を
誰かを探し、歩き続けた灰の街を
私は、まだ覚えている。
未だ過去となれずに燻ぶり続ける火種たちは
いくら呑み込もうとも、口を塞ごうとも
唇を焼けただれさせ憎しみを、吐き出し続けさせる。
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