色々と走り書きを載せてみる。
短い一文ばっかりかも?
というか、文章としてまとまってるのが少ないなぁ。
アイツにも聞こえたのだろうか。
あれの、優しい音が。
それとも。
「鋼の音しか、聞こえなかったか」
その呟きは、己の耳しか震わせなかった。
○動乱編の高杉の最後のセリフ。
「くれてやる」
その左手に魔法のようにあわられた球体。
似蔵はそこから発せられる、かすかな臭いを嗅ぎ取った。
にやりと笑ったのはどちらか。
「持ってけっ!!」
月は似蔵に向かって放り投げた。
似蔵は追撃をやめ、身体能力を駆使して後方へと飛ぶ。
月の投げ放った球体は、似蔵に届くことなく地面へと落ちていく。
地面と接触した、次の瞬間。
轟!!
球体は、轟音と火炎を撒き散らした。
爆風とそれにより凶器と化した工場の残骸が全てをなぎ払っていく。
似蔵は、紅桜を盾にして、耐え切った。
爆風が収まり、似蔵は気配を探る。
熱気を含む風と、黒煙の臭い。
「逃げられたのかぃ・・・」
○紅桜編序盤。何気に出てる主人公の名前。
「くろすけ」
「・・・・・・・」
じっと目と目で見つめあう。
くろすけは仕方ないと言うように「にゃあ」と啼いた。
主人の扱いの悪さは、今に始まった事ではないからだ。
くろすけは前足で器用に雪玉を持つと、背を丸めた。
「・・・・・とうか」
目指すのは、松陽の頭。
真っ黒い塊はぽーんと放物線を描いた。
○過去編。雪合戦の話。あ、くろすけは黒猫です。
「ぁぁぁあああ!!!」
まっすぐに振り下ろされた刀は、違うことなく、天人の喉へと吸い込まれた。
吹き上がる赤、漏れる息。
白い着物に、紅い模様が描かれる。
天人は手を伸ばし、彼女の肩を掴んだ。
苦しみと共に、爪が立てられ、肌に食い込み、血が流れ出す。
それでも、彼女は刀を放さなかった。
否、放せなかった。
カタカタと、全身を震わせながら、彼女はずっと刀の先を見ていた。
その貫いた命を。
躯は糸が切れた人形のように、急に弛緩した。
ずるり、と天人の腕が地に落ちていく。
どさり。
何よりも、重たい音が響いた。
○過去編。襲撃の日。
血がパサパサと音を立てて落ちていく。
それが、時間の経過を物語る。
遠い空には、まだ黒煙が渦巻いていた。
どす黒い何かが、体中を駆け巡る。
それが慟哭なのだと、彼は心のどこかで冷静に見ていた。
○過去編。戦争の終わりの日。
「あ、銀時」
「ん?」
「はい、これ」
差し出されたのは折りたたまれた紙切れ。
「なんだ?」
「見ればわかる」
胡乱気に受け取り紙を広げる。
そして、銀時は面白可笑しい顔になった。
顔をしかめようとする筋肉と、ポーカーフェイスを保とうとうする筋肉のせめぎ合い。
つまり、顔が引きつっている。
そして一つため息をつくと、いつもの気だるい顔に戻った。
「・・・ちょっと行ってくる」
「いってらっしゃい」
○現在軸。ヅラ登場直前。
銀時は小脇に神楽を抱えると、自分の背中を示した。
「ブーツ、浸るの嫌だろ」
「でも・・・」
ただでさえ寝ている神楽を抱えているのだ。
銀時への負担が大きい。
「大丈夫だって、お前案外軽いし」
それに、と銀時は続ける。
「被害は一足のほうが金掛かんねぇだろ」
「・・・確かに」
月は思わずうなづいた。
こんなドブ川を走れば靴は廃棄を免れない。
新しい靴を買おうにも、万事屋は金欠状態だ。
○お通ちゃんの話の一部。
今日はこれまで。