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日々は過ぎる。 されどわが胸に残る風。
  2024/05/21 [18:00] (Tue)
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  2009/07/13 [16:25] (Mon)

この国が出来た日。
そんな日に、戦争が終わった。

俺たちは、何かをなくした。








「あんたが私を護る?」

老女の苦笑に、男はうなづいた。
男の腕の中に抱きかかえられたまま、女は老女を見つめていた。

「護る・・・・・旦那さんと会えたらお役目終了だけど」
「・・・・・・正直な奴だね」

老女は男の物言いに、少し呆れたそぶりを見せる。
そして踵を返した。

「まぁおいで。猫二匹ぐらいの面倒なら、しばらく見てやるさ」

そう言うと老女は歩き出した。
二人は、顔を見合わせる。
男はおもむろに、自分を指しながら、女に尋ねた。

「・・・猫?」
「・・・・・」

女は問いに頷く。
そしてぽつりと言った。

「私、犬のほうが、好き」










とまぁ、こんな導入の夢見てる小説。

拾われて。
何だかんだで住み着いて。
時には片方が江戸城の堀に沈めかけられたり。
もう片方はいつのまにやら誰かの代理に祭り上げられてたり。
でもいられるならば一緒にいよう。
一緒にいられるときまでいよう。
そんな風に決めたら
『それって普通、連れ合いとの台詞じゃね?』
とか突っ込まれたり。
とそんなこんなでギクシャクしながら。
どっか欠落しながらやっていて。
でもぼんやりと、生きてるんだなと思い始めたら。
片方が予想外の拾い物をしてきて。
もう一つオマケに拾ったというか脅されて拾わされて。
拾い物がさらに拾い物をしてきて。
なにやらいつのまにか、掌がいっぱいになっていて。


なーんて、お話かもしれない。
片方だけじゃなかったらというお話かもしれない。
うん、ぶっちゃけ、家族がいてもいなくても
この阿呆どもは変わらんというお話かもしれない。
阿呆が×1じゃなくて×2になっているというお話かもしれない。
ただ単に、誰かをいじめたいお話かもしれない。

というか、全部がはいったお話かもしれない。





だから、夢見てる小説、って言うんですよ。





何で晒したかって?
自分でによによしながら書いてて、自分が気持ち悪くなったからです。

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  2009/04/10 [22:35] (Fri)
今日は、仕事が終わってから絵を見に行ってきました。
名前は忘れたけれど、すごかった。
あのかきたてられるものは何だったんだろう。


日記のねたがあまりないので
さっき思いついた銀魂で夢見てる小説「あいつ、そいつ、こいつ」いきます。
何か暗くなってるのであんまりすきじゃないけど・・・・・。










「何でかねぇ・・・・・」

こんな膝枕をしてやったのも久しぶりだと、唐突に思う。
こちらも瓦の上に座っているので足が痛いのだが
倒れ伏したこいつをそのまま寝かせるわけにもいかなかった。

一部が赤色に染まった髪。
ちょうど赤くなった所を一房持ち上げていじくれば、乾いた赤い粉がぱらぱらと落ちていく。

洗ってやりたい衝動に駆られたが、そうにもいかない。
そのまま撫でるように髪を梳いていくと、後頭部あたりの地肌がでこぼこしていた。
酷い瘤になっているようだ。
もとからの髪型に隠されて傍目には見えないが。

「何で、飲み込む、かなぁ・・・・・」

自分と同じ色の髪をそっと梳きながら、そいつは一人ごちる。


こいつはまた飲み込んだ。
目の前にこいつは居たのに、飲み込ませてしまった。

こいつは背負っているといつも言われる。
だがそれは違う。

こいつは飲み込んで吐き出さないのだ。
何もかもを飲み込んで、護り通そうとする。

背負うのならば、まだ支えることは出来る。
崩れた場所に手を差し伸べることも出来る。

だが飲み込んでしまったら?

こいつ自身が倒れるまで、何が苦しいのか解らない。
中身を開くまで、何が悪いのか解らない。
手を差し伸べることも出来ない。

そうやってこいつは前にも倒れたのに。


「懲りないねぇ・・・・」

そいつは四角に区切られた空を仰ぐ。
鉛色に四角く切り取られた空は、それでも青い。
日の光は、地下までも降り注ぐ。

常夜の街は姿を消した。
姿を消した常夜の街は、男が飲み込んだ。
もう二度と、戻らないようにと、こいつが飲み込んだ。


「腹、壊さなきゃ、いいけど」


日の光が浮き彫りにした明暗に目を細め
そいつは言葉を風に流した。




お日様が心の冷たく凍えたものを溶かしてくれるんなら
なんでこいつが飲み込んだ冷たく凍えたものを溶かしてくれないのかい?


こいつの飲み込んだ光は、こんなにも冷たく凍えているのに。



彼は飲み込んだ。
そして、彼女も背負うものがある。
知っていたのに誤魔化していた。
隣に居るのに、手を繋げないことを。



  2009/03/28 [23:05] (Sat)
さっき永田町についてニュースやってたとき、BGMが全部銀魂だった。
ワタルと銀魂のミュージックだけはわかります。
だってわからなくなるほど繰り返し聴いたから。



そんなこんなで夢見てる小説走り書き。
夢見てる、をこじつけるために恋愛的な部分を書いてみましょう。




彼女がなぜそいつを好きなのかという明確な理由はない。
まぁ、そいつも彼女を何故に好きで、「嫁に来い」と言った理由は定かではない。
そもそも「嫁に来い」と言ったかどうかも定かではない。
だが二人は確かに互いを想っているのである。

傍目から見て、彼女とそいつは本当につりあわない二人である。

そいつは容姿が端麗だし、頭が切れるし、人望も厚い。
要するに、カリスマ的存在というヤツだ。
子供の頃は、騒動を巻き起こしては大人たちに拳骨で小突かれるような悪ガキだった。
大きくなった今でも、何かと騒動は起こすが。(しかも規模が大きい)
しかし、憎まれ口を叩きながらも、何かと面倒を見てくれる優しい人間だ。
それは今も昔も変わらない。
そんな上等な物件を女達が放っておくはずがない。
放ってはおかないが、女より色気があるときがあるので、厄介な存在である。
でもそこがいいと、やっぱり女達は騒ぐ。

そんな選り取り見取りな状況にもかかわらず、そいつが選んだのは彼女だった。

その彼女は、まぁ、古い人間に言わせれば、異質な存在だ。
日本人離れした髪と目の色。
言葉はいまいち明瞭にはならず、齢より幼い印象を受ける。
ほえほえ、ふわふわという、形容が似合う・・・見た目的には。
まぁ、可愛いという括りには入る、一応。
普段からあまり喋らず、あまり表情も変えない。
だが一旦口を開けば、少し幼い口調で辛辣な言葉が飛び出してくる。
その言葉には、男達は誰も反論できない。
反論したところで、彼女に叩きのめされるからだ。
文字通り、武力で。
刀を持った彼女に勝てるのは、化け物か
もしくは双子の弟か(あちらは「自分が兄」と言い張ってはいるが)、
そいつと、知り合い二人くらいしかいない。
もっとも幼い頃はそんなにも強くはなかったのだが
いつの間にか男達を叩きのめすほどの実力をつけてしまっていた。

まあ、そんな彼女だが少し早めの反抗期を過ぎた頃には
すっかりと無口な状態になっていた。
もともと口数が少なく、言葉遣いのせいで幼く見られてしまう彼女は
女性陣にはあまり受けがよくなかった。
ブリッ子とか、カマトトぶってるとか、そんな風に見られてしまったのだ。
幼い頃は、それでも何とか交流は保たれてはいたが
成長するにつれてすっかりと女性陣とは話さなくなっていた。
まぁどちらかというと、双子の弟や弟の友人(というとヤツラは怒る)や
その友人達の舎弟といることの方が多かったことも原因だが。
・・・そこのあたりで、女性陣の恨みを買ったという原因もあったかもしれない。

そんな頃に、男は彼女に簪を贈った。
そして彼女はそれを受け取った。

その事が彼らの通う塾や、養い親に知れたとき
各方面に波紋を巻き起こし、阿鼻叫喚な事態に成りかけた。

なぜこんなにも社会性のない彼女が
人気者というか、高嶺の花的な男のことを好いたのか。
どうして心を通わせることとなったのか。

すこし、昔話をしよう。
彼らの理由はわからないが、一端に触れることは出来るはずである。



話は双子とある男が出会った頃に遡る。




あれ?これ、恋愛話?
どっちかっていうと、捏造過去編導入部分?
結局理由わかってない。
理由とかはともかく、確かに好きという感情があれば
恋愛って成立するもんだと思うんだが・・・どうかなぁ?



  2009/03/11 [20:47] (Wed)

ぼーかろいど、なるものが気になる今日この頃です。
上手く歌わせてる人はすごいなぁ、あれ。


そんな日の銀魂で夢見てる小説『あいつ、そいつ、こいつ』
今日も戦闘シーンです。
なんだかこのごろ戦闘シーンばっか上げてますね。

でも他の場面だと、人数が多いので互いに名前呼んじゃってるんですよね。
名前を出したらNGじゃないですか。
『あいつ、そいつ、こいつ』のルール違反になってしまう。
それから自分勝手ルールですが、容姿も出したらNG。
誰だかすぐにわかってしまうので。

桂なんて、「黒髪が靡く」的なフレーズでわかってしまう。
本編主人公なんて、特に。

だから上げるんなら、モブ対誰か、がいちばんやりやすいです。





ぐっと少し身を屈めると、地面をけり、懐に飛び込む。
髪を逆立てた男の顔が近くなる。
驚いたような顔をしかけていた。


無防備な腹に容赦なく肘鉄を叩き込む。
くぐもった声がして、男は崩れ落ちた。


残り4人。

横薙ぎに振られた一撃。
それを屈んで避けると、ばねを使って伸び上がる。
突き出され掌底は男のあごに見事に入った。
少し体を痙攣させて、男は仰向けに倒れる。


残り3人。


少し軸をずらして振り下ろされた一撃をよける。
そしてそのまま体ごと回転し、勢いをつけて左足を蹴り上げる。
そいつの左足はきれいに男の延髄に入った。
そのまま禿頭の男は吹っ飛ぶ。


残り2人。

迫る気配にそいつは身を翻し駆け出す。
路地はそんなに広くはない。
壁が目前に迫る。
笑った気配がした。
しかしそれはすぐに驚愕に変わる。


そいつは勢いのまま、壁を蹴り、跳んだ。
男達のはるか頭上高くに。


視線をおろせば、こちらを呆然と見上げる男。

体が自由落下を始める。
距離がゼロになった。
そいつは男の顔を踏み台にして、地に戻る。

どうっ、と倒れる音がした。

残り1人。

最後の1人は、油断なく構えていた。
そいつは少し舌打ちする。


仕方ないというように男達が落とした刀の一本を拾う。
男にはその態度がお気に召さなかったらしい。
一気に殺気が膨れ上がる。

そいつは目を細めてそれを受け流す。
唇が弧を描く。


それを合図に男が斬りかかってきた。
ゆらりゆらりと一歩ずつ下がり、そいつはそれをかわしていく。
手に持った刀は、使わずに。


男が横薙ぎに刀を振りぬく。
そいつは後ろに下がった。
刃が胸元を掠めていく。
背に壁の感触。
そしてそのまま男は回転し、一歩踏み出す。


後ろは壁。
逃げ場はない。
男は勝利を確信し、遠心力の乗った一撃を繰り出した。


ぶつかる音。

その手に、刀はなかった。
男の腕はありえない方向へと曲がっていた。
絶叫を上げて男は地面に転がる。
遅れて男が持っていた刀が、がしゃんと地に落ちた。
それを見届けると、そいつは持っていた刀を放り投げた。


あの瞬間、そいつは掬い上げるように男の腕へと剣戟を加えていた。
勿論、峰打ちだ。
でなければ、男の腕は飛んでいただろう。
男の腕は折れただけで済んだ。


そいつは転がった男達を見ながら思案する。
どうやって情報を聞き出そうかと。


真っ先に浮かんだ方法はそいつ自身はあまり好きではなかった。
出来るならば、穏便には済ませたかったが仕方がないし
好きではないが、こうするより他がない。


ため息をこっそりとつき、男に歩み寄る。
そして痛みに震えている男の胸倉を掴み、引き寄せる。
いささか乱暴に扱ったからか、男は悲鳴を上げた。






時期的には銀時記憶喪失事件のころ。
記憶喪失事件の裏側にあった陰謀と空白の2週間です。




  2009/03/02 [21:02] (Mon)

半年以上ぶりに、バイクに乗りました。
携帯屋に行ったら、知り合いは静岡勤めになってました。
ついでにブックオフで『ハーメルンのバイオリン弾き』買ってきました。
・・・・なかなか全巻そろわないよ。
携帯は近くの電気屋で買ってこようと思います、次の休みにでも。



そんな日の、銀魂で夢見てる小説、「あいつ、そいつ、こいつ」で走り書き。
・・・それだけじゃ足りなかったので「彼女」を付け加えて。
戦闘シーンを言葉にするのって難しい。
本当に、戦闘描写はラグナロクやされ竜とかは尊敬する。

もう一回、読み直してこよう、ラグナロク。
・・・され竜は、人として何か間違ってる気がしてならなくなるから
落ち着いているときに読もう。






彼女は顔を上げる。
最後まで、まっすぐに立つと決めた。

ならば。

顔を上げた先に映ったのは、一本の刀。
いや、木刀だった。

『洞爺湖』と彫られた木刀。

一か八か。
彼女は手を伸ばした。




彼女が向かおうとしている先を見て、そいつは目を細めた。

「いくよ」

視線を前方に見据えたまま、声をかける。

「ああ」

こいつは短く答える。
言わずとも考えていることはわかっている。
チャンスは一度きりだ。
傘を振り上げたあいつに向けて、そいつは苦無を向けた。




「いらぬ」

どうしてこんなにも乾く?
彼女たちに見える光は、飢餓感を募らせる。

「この常夜に、このわしに・・・太陽など要らぬわ」

どうして、こんなにも。

「貴様らが如きか細き火など、わしが残らずかき消してくれるっ」

あいつはその疑問を掻き消すように、傘を振り上げる。

「その忌まわしき魂と身体、引き裂いてな!!」

迷うな。
わが道には、何もないのだ。


その時、煙の合間からそれは現れた。
それはあいつの動きを止める。
一本の苦無は、あいつの腕に突き刺さった。


そして


「きさまっ!!」

薙刀を手に、煙を裂いて現れたのは銀色の光。

視線が合う。
交叉する。

薙刀はあいつの左肩に突き刺さった。
だがあいつの傘はこいつのわき腹を捉えていた。
空気が押されて、苦呻と共に吐き出される。
それを乗り越えて、そいつは上段から切りかかる。

つなぎ止めろ、魂を

そいつの一撃は、あいつの傘に受け止められる。
力で敵うわけもなく、そのまま押し切られ、距離をとる。

たぐりよせろ、生を

こいつは振り下ろされた傘を避ける。
あいつは、そのまま横薙ぎに傘を振り回す。

しがみつけ

二人であいつをかく乱する。
あいつはイラついたように傘を振り回す。

すがりつけ

『チャンスは一度きり』

かみつけ

二人で入れ替わり、立ち代わりあいつの隙を狙う。

泣きつけ


そして訪れた一瞬。


そいつは動きを止めた。
それをあいつが見逃すはずがない。
傘を横薙ぎに振り払う。
そいつは胴に直撃を食らい、吹き飛ぶ。
だがその口元に苦痛の陰はなかった。

あいつの前面が無防備に開いた。

そいつの影から現れたのは、もう一つの銀色。
折れた刀を、あいつに向けて突き出す。

あいつは薄笑いを浮かべた。
掌を突き出し、刀を受け止める。
刀は甲高い音を立てて、粉々になる。


そいつが吹き飛ばされたのを、彼女は視界の隅で見ていた。
これが、待っていた、一瞬。
木刀を掴み、彼女は大きく腕を振りかぶった。


砕けた破片が、片方だけの視界に映った。
武器はなくなった。
後は叩きのめせば終りだ。

「終わり・・・・!?」

確信に満ちたあいつの声は、途中で驚愕に変わる。


どんなになっても・・・


右手には木刀。
ぎりっ、と力をこめる。

彼女が吼えた。

「いけぇええええええ!!」




『護り抜け』




渾身の一撃は、あいつを捉えた。




というわけで、吉原のクライマックス的なシーンの一つでした。
あははははは・・・・、こんだけでけっこう力尽きた。
ここから繋げなきゃならんモンがいっぱいある。
その前に、これより前の話、ぜんぜん書いてない。




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